利用できる方
身体障害者、知的障害者、精神障害者、一定の障害のある対象疾病(加齢黄斑変性含む)の方

障がいのある方の日常生活および社会生活を総合的に支援するために定められた制度です。障害者手帳をお持ちでなくても、対象となる疾病があり、障害支援区分の認定を受けた方は、この制度によるさまざまなサービスを受けることができます。

加齢黄斑変性」は、対象疾病に含まれています(2022年1月時点)。

申請方法(サービス利用までの流れ)

  1. ❶ 市区町村の窓口に申請します。
  2. ❷ 認定調査員による訪問調査を受けます。主治医が意見書を作成します。
  3. ❸ 障害支援区分の認定を受けたら、指定の事業者と相談しながらサービス等利用計画を作成し、サービスの利用を開始します。
申請
認定調査員による訪問調査
主治医意見書
一次判定(コンピューター判定)
二次判定(市区町村審査会)
障害支援区分認定
サービス等利用計画の作成
利用開始
問い合わせ先
お住まいの市区町村窓口

障害者総合支援法によるサービス例

自宅で受ける

居宅介護

ヘルパーが訪問し、買い物、調理、掃除などの援助を行う。

同行援護

移動に必要な情報の提供、移動の援護などの外出支援を行う。

通って受ける

自立訓練(機能訓練)

杖を使っての歩行訓練や身だしなみ・パソコン・点字などの訓練を受けられる。

就労移行支援(養成施設)

  • 自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、技術や知識など総合的な訓練を受けられる。
  • 国家資格取得:あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師など

入所ができる

施設入所支援

  • 「障害者支援施設への入所支援」が利用できる。
  • 「自立訓練」や「就労移行支援」との組み合わせも可能。

相談できる

相談支援

  • 本人や家族からの相談に対する情報提供を受けられる。
  • 虐待防止、権利を守る支援を受けられる。

支給される

補装具の購入支援

定められた「補装具」の費用支給を受けられる。
例)白杖、遮光眼鏡など。

日常生活用具の給付・貸出

電磁調理器、点字器、ポータブルレコーダー、活字文書読み上げ装置、拡大読書器などの給付・貸与が可能。
(対象品目は自治体によって異なります。)

  • 所得などに応じた利用者負担があります。

障害支援区分

障がいの多様な特性や心身の状態に応じて、適切なサービスが利用できるように、必要とされる標準的な支援の度合いを6段階で表したものです。区分の認定は、80項目におよぶ調査と主治医の意見書にもとづいて総合的に審査判定されています。

認定支援区分の調査項目(80項目)

  1. ❶ 移動や動作等に関連する項目[12項目]
    1. 寝返り
    2. 起き上がり
    3. 座位保持
    4. 移乗
    5. 立ち上がり
    6. 両足での立位保持
    7. 片足での立位保持
    8. 歩行
    9. 移動
    10. 衣服の着脱
    11. じょくそう
    12. えん下
  2. ❷ 身の回りの世話や日常生活等に関連する項目[16項目]
    1. 食事
    2. 口腔清潔
    3. 入浴
    4. 排尿
    5. 排便
    6. 健康・栄養管理
    7. 薬の管理
    8. 金銭の管理
    9. 電話等の利用
    10. 日常の意思決定
    11. 危険の認識
    12. 調理
    13. 掃除
    14. 洗濯
    15. 買い物
    16. 交通手段の利用
  3. ❸ 意思疎通等に関連する項目[6項目]
    1. 視力
    2. 聴力
    3. コミュニケーション
    4. 説明の理解
    5. 読み書き
    6. 感覚過敏・感覚鈍麻
  4. ❹ 行動障害に関連する項目[34項目]
    1. 被害的・拒否的
    2. 作話
    3. 感情が不安定
    4. 昼夜逆転
    5. 暴言暴行
    6. 同じ話をする
    7. 大声・奇声を出す
    8. 支援の拒否
    9. 徘徊
    10. 落ち着きがない
    11. 外出して戻れない
    12. 1人で出たがる
    13. 収集癖
    14. 物や衣類を壊す
    15. 不潔行為
    16. 異食行動
    17. ひどい物忘れ
    18. こだわり
    19. 多動・行動停止
    20. 不安定な行動
    21. 自らを傷つける行為
    22. 他人を傷つける行為
    23. 不適切な行為
    24. 突発的な行動
    25. 過食・反すう等
    26. そううつ状態
    27. 反復的行動
    28. 対人面の不安緊張
    29. 意欲が乏しい
    30. 話がまとまらない
    31. 集中力が続かない
    32. 自己の過大評価
    33. 集団への不適応
    34. 多飲水・過飲水
  5. ❺ 特別な医療に関連する項目[12項目]
    1. 点滴の管理
    2. 中心静脈栄養
    3. 透析
    4. ストーマの処置
    5. 酸素療法
    6. レスピレーター
    7. 気管切開の処置
    8. 疼痛の看護
    9. 経管栄養
    10. モニター測定
    11. じょくそうの処置
    12. カテーテル

全国社会福祉協議会:障害者総合支援法のサービス利用説明パンフレット(2021年4月版)、p12-13より抜粋
PDF(https://www.shakyo.or.jp/download/shougai_pamph/date.pdf)[2022年4月閲覧]

監修 国際医療福祉大学 医学部 公衆衛生学 教授 池田 俊也 先生(2022年5月作成)