網膜色素線条
どんな治療をするの?
網膜色素線条を治療する方法は現在はありませんが、新生血管がある場合には、新生血管に対して治療を行います。
眼への治療
眼の中に薬剤を注射して、新生血管の成長や、血液成分の漏れ、炎症からくるむくみ(浮腫)を抑える治療を行います。
完治する病気ではないので、視力を維持するために病態に合わせて治療し、定期的な検査を続ける必要があります。

【参考】日常生活で気をつけることは?
- 外傷(けが)に注意する
網膜色素線条の患者さんは、網膜の外側にある膜(ブルッフ膜)がもろく、ものが眼にぶつかるとひび割れを起こしやすいため、注意が必要です。
例えば、スポーツでボールが眼にぶつかるなどのことが起こらないよう、注意しましょう。

- 定期的に眼科で検査を受ける
最初は症状がなくても、しだいに症状が出てきたり、新生血管があらわれてくることがあります。
また、片方の眼だけでなく、両方の眼に症状があらわれてくることがあります。
そのため、定期的に眼科で検査を受けて、できるだけ早く必要な治療をすることが重要です。 - 他の病気があれば治療をする
網膜色素線条の患者さんは、身体の他の部位にも病気を持っている場合があります。
医師の指示に従って、眼科以外の診療科での検査や治療を続けていくことが大切です。
監修 日本大学医学部視覚科学系眼科学分野 診療教授
森 隆三郎先生(2025年5月作成)