による治療を行っている
患者さんご家族の方へ

抗体医薬品ってどんなお薬?

病気を防ぐためのからだの中のしくみである「免疫」を利用したお薬です。
その中でバビースモはバイスペシフィック抗体とよばれるお薬です。

  • 私たちのからだには、病気の原因となる細菌やウイルスなどの異物(自分以外のもの)が体内に侵入したとき、それを排除しようという働きがあります。このようなしくみを「免疫」といいます。
  • 細菌やウイルスなどの異物の目印となる物質を「抗原」、その抗原に結合して体内から排除する働きをもつ特定のたんぱく質を「抗体」とよびます。
  • 免疫を利用して、病気を治療するために人工的に抗体をつくってお薬としたものが「抗体医薬品」です。
    抗体医薬品は、加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫や網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫だけでなく、がんや関節リウマチなどさまざまな病気の治療に使われています。
<イメージ図>
抗体医薬品は、細菌・ウイルスなどの異物目印(抗原)にだけ結合して細菌・ウイルスなどの異物をやっつけることで、細菌・ウイルスなどの異物は死滅します。
  • バビースモは、バイスペシフィック抗体とよばれ、左右で異なる物質(Ang-2およびVEGF)をつかまえて、その働きを抑えるようにつくられた抗体医薬品です。
    眼内用では、初めて開発されたバイスペシフィック抗体です。
バビースモの形状イメージ図。Y字型で、Yの左側はAng-2をつかまえる部分、右側はVEGFをつかまえる部分です。
<イメージ図>
バビースモはAng-2とVEGGFにだけ結合してこの2つの働きを抑制し、炎症および血液成分の漏出による網膜のむくみを抑えることや新生血管を退縮させることで視力の改善が期待される。

※VEGFのみをつかまえる抗体は、加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫や網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫の治療薬としてすでに使用されています。